展覧会

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特別企画展

開館40周年記念企画展 知られざる古代の名陶 猿投窯 Sanage kilns: Ancient pottery of Aichi prefecture

開催日 2018年6月30日(土)から2018年8月26日(日)

会場 愛知県陶磁美術館 第1・第2展示室

休館日 毎週月曜日※ただし、7月16日(月・祝)は開館し、翌17日(火)は休館。

知られざる古代の名陶 猿投窯

展覧会概要

名古屋市の東方に広がる丘陵地帯に、かつて陶器を焼いた窯の遺跡が無数に点在しており、これを「猿投窯」(猿投山西南麓古窯跡群)と呼んでいます。古墳時代から鎌倉時代にかけての約千年間操業した猿投窯は、瀬戸焼・常滑焼の源流ともなった日本屈指の大窯業地でした。

本展は当館の開館40周年を記念して、重要文化財6件、愛知県及び県内外の各市指定文化財11件を始めとする優れた作品や重要資料、計約120件を一堂に集め、その造形美と歴史的意義を紹介します。

猿投窯の本格的な展覧会としては37年振りの、大規模企画展です。

展覧会の見どころ

◆瀬戸焼・常滑焼の源流となった、猿投窯を本格的に扱う、37年ぶりの大規模企画展。 重要文化財6件、県・各市指定文化財11件など、名品や重要資料が一堂に集まります

古代愛知の名窯「猿投窯」の名品、猿投窯千年間の生産と流通、消費の歴史を網羅的に紹介します。

主な展示作品


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展覧会を楽しむための各種情報

■猿投窯の歴史


【古墳時代】(5世紀〜6世紀)

渡来人が日本へ新しいやきもの:「須恵器(すえき)」作りの技術を伝える。名古屋市東部で、須恵器を焼く「窯(かま)」が作られ、まわりに広がっていく。(猿投窯のはじまり)


【飛鳥・奈良時代】(7世紀〜8世紀)

大陸の文化に影響を受けた形の「須恵器」が作られる。平城京などで、猿投窯の製品が使われる。


【平安時代】(9世紀〜11世紀)

釉薬をかけた焼き物:「白瓷(しらし)」(灰釉陶器)と「青瓷(あおし)」(緑釉陶器)が作られる。平安京など、東北から九州までの日本各地で、国産高級陶器として使われる。


【平安時代末期〜鎌倉時代】(12世紀〜14世紀)

平安京の貴族からの注文で、特別製品が作られる。東海地方の庶民向けには、「山茶椀」が作られる。瀬戸と常滑でやきもの作りが盛んになる。(猿投窯のおわり)


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■猿投窯で生産されたやきものの種類


須恵器(すえき)

須恵器は5世紀に朝鮮半島より日本列島へもたらされた製陶技術をもとに焼造されたやきもの。古代には「陶器」と表記して「須恵宇都波毛能:すえうつはもの」と呼んでいたことから、近代以降は「須恵器」(すえき)と称している。窖窯を用いた高火度焼成によって、器体は青灰色や灰黒色に焼き締められている。高温焼成によって、燃料である薪の灰が器面に降りかかってガラス質の釉層を形成することがあるが、これは「自然(灰)釉」と呼ばれる。

猿投窯では8世紀後半から窯体構造を改良してより高火度焼成が可能となり、特に窯内の焚口近くで焼成したものは、灰釉層を厚く形成することがある。これは9世紀に始まる本格的な灰釉陶器生産に先立つもので、「原始灰釉陶器」とも呼ばれる。焼成前に人工釉薬を器面に塗布する工程は基本的に行われていないと考えられている。自然釉との区別が難しく、須恵器に含めて評価する学説と、広義の瓷器(しき)に含めて位置付ける学説がある。器面に顕著な釉層が形成されている場合、資料名称に「灰釉」を冠することが一般的である。


瓷器(しき)-白瓷(しらし)と青瓷(あおし)

猿投窯では9世紀から11世紀にかけて、「灰釉陶器」が生産された。これは植物灰を主原料として制作した灰釉を塗布し、器体が白色に焼き締められたもので、当時は「白瓷」(しらし)と呼ばれていた。白瓷は灰釉陶器のほか、灰白色の無釉陶器を指すとみられている。

一方、同時期には「緑釉陶器」も生産された。これは酸化鉛を媒熔剤、酸化銅を呈色剤として制作された鉛釉を施して焼成したもので、当時は「青瓷」(あおし)と呼ばれていた。青瓷は、緑釉を含む鉛釉陶器の総称であったとみられている。

白瓷と青瓷は、当時は「瓷器」(之乃宇豆波毛乃:しのうつわもの)と総称されていた。灰釉や緑色釉を施した陶器は古代以降ほとんど汎時代的に生産されていることから、古代のこれらについては当時の呼称である「瓷器」-「白瓷」・「青瓷」を用いるべきとする所論がある。ただし、その場合でも資料名称においては釉薬種別を表記するために「灰釉」「緑釉」を冠して称する。なお当時、「陶器」(すえもの)と「瓷器」は、「瓦器」(がき)と総称されていた。


■出品される指定文化財一覧

【国指定・重要文化財】

・多口瓶 愛知県みよし市・黒笹36号窯跡出土 平安時代初期 愛知県陶磁美術館所蔵

・豊田大塚古墳出土須恵器一括の内、須恵器6点 古墳時代後期 豊田市郷土資料館所蔵

・緑釉四足壺 京都・慈照院伝世 平安時代前期 慈照院所蔵

・緑釉四足壺 伝 奈良県宇陀市字赤瀬香酔山出土 平安時代前期 九州国立博物館所蔵

・緑釉手付瓶 埼玉県深谷市・西浦北遺跡出土 平安時代前期 深谷市教育委員会所蔵

・斎宮跡出土資料一括の内、灰釉陶器及び緑釉陶器計4点 平安時代前期 斎宮歴史博物館所蔵


【国指定・重要有形民俗文化財】

・灰釉短頸壺 岐阜県高山市出土 平安時代前期 愛知県陶磁美術館所蔵

・灰釉短頸壺及び灰釉平瓶 名古屋市守山区・小幡緑地出土 平安時代前期 愛知県陶磁美術館所蔵

・牡丹文経筒外容器 平安時代末期 愛知県陶磁美術館所蔵


【一宮市指定文化財】

・浅井古墳群出土須恵器一括の内、須恵器5点 古墳時代後期 一宮市博物館所蔵


【稲沢市指定文化財】

・灰釉短頸壺 愛知県稲沢市・塔の越遺跡出土 平安時代 稲沢市教育委員会所蔵


【豊田市指定文化財】

・長頸瓶 愛知県豊田市桑原町出土 奈良時代 個人蔵


【市原市指定文化財】

・灰釉花文浄瓶 千葉県市原市・荒久遺跡出土 平安時代前期 市原市教育委員会所蔵


【諏訪市指定文化財】

・灰釉鳥鈕蓋付平瓶 長野県諏訪市・金鋳場遺跡出土 平安時代 諏訪市博物館所蔵


【飯田市指定文化財】

・灰釉椀(「厨」墨書) 長野県飯田市・恒川遺跡跡出土 平安時代 飯田市教育委員会所蔵


【中津川市指定文化財】

・水瓶 岐阜県中津川市大字阿木字寺領出土 平安時代初期 中津川市教育委員会所蔵


【京都市指定有形文化財】

・平安京冷然院跡出土資料一括の内、灰釉陶器及び緑釉陶器計7点 平安時代 京都市所蔵

展示会図録ご案内

PORCELLANA ITALIANA

好評につき、完売いたしました。

価格:2,500円(税込)
出陳作品の図版・解説の他、研究者による論文等を収録しています。

開催概要

会期

平成30年6月30日(土)から8月26日(日)まで

会場 愛知県陶磁美術館 第1・第2展示室
開館時間

午前9時30分から午後5時まで(入館は午後4時30分まで)

※ただし、6月30日(土)は開会式のため、本館の観覧は午前11時から。

休館日

毎週月曜日

※ただし、7月16日(月・祝)は開館し、翌17日(火)は休館。

観覧料

一般900円(720円)・高校/大学生700円(560円)・中学生以下無料

※( )内は20名以上の団体料金。

※上記観覧料で常設展示も併せてご観覧いただけます。

※各種割引制度あり。詳しくは下記をご確認ください。

割引制度

リニモ「藤が丘」「愛・地球博記念公園」「陶磁資料館南」「八草」各駅に設置の割引チラシ(リニモ利用者に限ります。)/リニモ「一日乗車券」/名古屋市交通局「一日乗車券」及び「ド二チエコきっぷ」/モリコロパーク駐車場再入場券/名都美術館有料観覧券の半券(2か月以内)を持参の方は、観覧料が2割引となります。

チラシ等の割引引換券又はJAF会員証、「ミュージアムぐるっとパス・関西2018」掲載の割引券、「愛知ふるさと大使」の名刺を持参の方は、観覧料が100円引となります。

さまざまな割引制度がございます。割引一覧はご利用案内の割引制度をご覧ください。

※各割引制度の併用は不可。

監修

beyond2020認証事業
本店はbeyond2020の認証事業です。beyond2020プログラムは日本文化の魅力を発信するとともに、2020年以降を見据えたレガシー創出のための文化プログラムです。

詳しくは内閣官房東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会推進本部事務局の公式WEBサイトをご覧ください。

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主催

愛知県陶磁美術館

共催

中日新聞社

後援

愛知県教育委員会、愛知高速交通株式会社(リニモ)

お問い合わせ先

愛知県陶磁美術館 学芸課 〒489-0965 愛知県瀬戸市南山口町234番地
TEL : 0561-84-7474 FAX : 0561-84-4932
担当:大西遼、小川裕紀

報道機関の皆様へ

2018年5月17日(木)県政・中部芸術文化・瀬戸市政各記者クラブ発表
プレスリリース資料(2018年5月17日付)のダウンロードはこちら